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イングリッシュ・エレクトリック キャンベラ (''English Electric Canberra'') は、イギリスのイングリッシュ・エレクトリック社が開発しイギリス空軍に採用されたジェット爆撃機である。初飛行1949年で、2006年にイギリス空軍では退役した。 速度性能や高高度性能、低空での操作性を評価され、イングリッシュ・エレクトリック社は爆撃機型を土台に偵察機型や練習機型も開発した。また、アメリカ合衆国やオーストラリアにも採用され、各国でライセンス生産された。 == 開発と特徴 == イギリス空軍は第二次世界大戦中の1943年からデ・ハビランド モスキートのようなジェット高速爆撃機を求めていた。キャンベラの開発は1945年にイギリス航空省から出された要求仕様B.3/45に始まる。要求内容はアブロ ランカスターの航続力とデハビランド モスキートの爆弾搭載量及び軽快性を兼ね備え、ジェット戦闘機と同等かそれ以上の速度と高高度性能を求めた厳しいものであった。 イングリッシュ・エレクトリック社は第二次世界大戦でハンドレページ ハンプデンやハンドレページ ハリファックスの製造を行っており、戦後もデ・ハビランド バンパイアを製造して技術を高めてきていた。1944年にはウェストランド・エアクラフトのウィリアム・テディ・ペッターを社に招き、仕様B.3/45の開発に向けて動き出した。そして、1945年9月に航空省に計画を提出し、翌年1月には航空省から試作機製造の契約を結ぶところまでこぎ着けた。 高高度性能を満たすため、エンジンはロールス・ロイスで開発中のターボジェットエンジン、エイヴォンを選定した。簡素で当時としては一般的な設計は、グロスター ミーティアに似ていたが、ミーティアの拡大版というわけではなかった。試作機のA.1は、1949年4月29日に完成した。構想段階では後退翼の採用も検討されたが、角ばった楕円翼のような低アスペクト比直線翼が選ばれた。両翼それぞれの中央に埋め込む形でエンジン・ナセルを配し、エンジンはエイヴォン RA.2を搭載した。同年5月13日に初飛行し、軽快な運動性と優れた性能を示した。エイヴォンの製造中止を警戒してロールス・ロイス ニーンを搭載した試作機も製造された。 なお、レーダー照準システムの搭載を前提として開発されていたことから、試作機の搭乗員はパイロットと航法士の2名だったが、このレーダー照準システムは結局実用化されなかったため、量産機では爆撃手が追加で搭乗することとなり、機首に目視爆撃用のキャノピーが追加された。 1949年9月にファーンボロー国際航空ショーでお披露目され、名称は最初の海外顧客でイギリス連邦の構成国オーストラリアの首都キャンベラにちなんだ〔Ransom, Stephen & Fairclough, Robert (1987) ''English Electric Aircraft and their Predecessors'' Putnam ISBN 0-85177-806-2〕。キャンベラがイギリス空軍に引き渡される以前からアメリカとオーストラリアが興味を示していた。 キャンベラは当時のほとんどの戦闘機より優れた性能を有しており、特にその高速性と高高度運用能力から迎撃できる戦闘機がほとんどいなかった。後にイギリス空軍に配備されたホーカー ハンターやブリティッシュファントムでさえ、高高度域でも高い運動性を発揮するキャンベラは手強い訓練相手であった。そのためいくつかの記録を樹立しており、1955年と1957年にはロケットモーターを取り付けた改造機が高度世界記録を樹立している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イングリッシュ・エレクトリック キャンベラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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